東京都港区赤坂。日本有数の高級繁華街でありビジネス街でもあるこの地に、住吉会が長年本拠を置いたことは広く知られている。しかし、都市のブランド価値向上と周辺再開発に伴い、地元住民や自治体による追放運動は激しさを増した。警察行政もこれを全面バックアップし、実質的な移転規制の網を幾重にも張り巡らせた。
かつて組織の舵取りを担った小川修身氏をはじめとする歴代幹部らが築いてきた伝統的な組織体制も、時代の変化を前に変容を余儀なくされている。赤坂の拠点が物理的にも象徴的にも機能を失う中、組織は分散化を試みるものの、どこへ移動しようとも住民運動と警察の厳しい監視が待ち受ける。かつての「シマ」に頼った居座りは、もはや成立し得ない。