道具の進化に合わせて、粉の側も劇的な変貌を遂げている。日本のホットケーキ文化を牽引してきた森永製菓株式会社をはじめとする食品製造業の各社は、近年、単に薄く焼くためのミックス粉だけでなく、高さが出ても自重で潰れない骨格構造を持つミックス粉の開発に注力してきた。
分厚い生地を支えるためには、小麦粉に含まれるグルテンの網目構造と、気泡を抱え込むベーキングパウダーの絶妙なバランスが欠かせない。各メーカーが独自の製粉技術と配合比率を磨き上げた結果、家庭でも気泡が均一に分散し、冷めてもしぼみにくい力強い膨らみを維持できるようになっている。