赤ちゃんの初期の発声を理解するうえで不可欠なのが、クーイングと喃語の相違点だ。生後2〜3ヶ月頃に見られる「クーイング」は、「あーあー」「うーうー」といった母音主体の柔らかい響きを特徴とする。喉の奥を開いて息を吐き出す単音であり、喉や唇の構造が未発達な時期の自然な声なのだ。
一方、生後5〜6ヶ月頃から現れる「喃語」は、唇や舌の運動が加わることで「バババ」「マママ」のように明確な子音を含んだ音へと進化する。発達心理学・言語習得論の視点からも、この変化は赤ちゃんが発声器官を意図的にコントロールし始めた証拠と捉えられている。ただ声を出す段階から、音を「操作する」段階へのダイナミックな移行といえる。