大江時計台航空史料室が誇っていたコレクションの凄みは、現存例が極めて少ない実機や精密復元機が揃っていた点にあります。三菱重工業の航空史を彩る歴代機体と主要コレクションの代表格が以下の展示物です。
筆頭に挙げられるのが零戦五二型(復元機)です。ヤップ島などで回収された残骸をもとに、名航の熟練技術者たちが当時の図面と工法を忠実に再現して組み立て直したこの機体は、まさに日本の航空工学の原点を象徴する名宝です。さらに、大戦末期にドイツのメッサーシュミットMe163の技術をもとに開発された幻の局地ロケット戦闘機「秋水」の復元展示は、世界的に見ても極めて希少な史料として高く評価されてきました。
これらに加え、戦後の国産旅客機YS-11の設計資料や、自衛隊機として日本の空を守ったF-86Fセイバー、F-104Jスターファイターの関連史料など、日本の航空宇宙産業の歩みを網羅する圧倒的なラインナップが収蔵されています。