角番を脱出できず関脇へ転落してしまった力士には、救済措置として「特例復帰」の道が残されている。転落直後の翌場所において、関脇のポジションで10勝以上を挙げれば、翌々場所で直ちに大関の位へ返り咲くことができるというルールだ。だが、このハードルは決して低くない。
精神的なショックと満身創痍の肉体を抱え、一場所で10勝以上を積み重ねる作業は至難の業だ。この特例規定を逃せば、再び「三役(関脇・小結)での直近3場所33勝以上」という果てしない大関昇進基準を一からやり直さなければならない。まさに崖っぷちの攻防であり、土俵際の死闘が繰り広げられる。