税制改正の核心部分と言えるのが、すべての納税者に適用される基礎控除の引き上げと、配偶者特別控除の拡充・再編である。これまで年収の壁を意識して調整していた世帯にとって、控除額の変動は毎月のパーソナルファイナンス(個人の家計管理)を根本から変える要素となる。
配偶者特別控除の適用範囲が柔軟化されることで、世帯主の年収制限やパートナーの稼ぎに応じた控除の減衰カーブが滑らかになる。結果として、世帯全体の合算手取り額を最大化するための試算ロジックは従来よりも複雑化するが、適切な知識を持って働き方を選択すれば、年間で数万円から十数万円規模の実質的な増収効果を享受できる道が開かれる。