なぜ事実無根の「体調不良による降板」や「トラブルによる休演」といった不穏な噂が独り歩きしてしまったのでしょうか。芸能ジャーナリズムの視点からその背景を分析すると、複数の要因が絡み合っていることが分かります。
第一に、コロナ禍における演劇界全体の情報伝達の難しさがありました。当時はキャストやスタッフに発熱者が出ただけで、PCR検査の結果が出るまで数日間の休演を余儀なくされるケースが業界全体で相次いでいました。『17 AGAIN』においても、地方公演(兵庫、佐賀、広島、愛知)を含めた過密日程の中で、関係者の体調管理と検査プロトコルが極めて厳格に運用されていたため、一部で過剰な憶測を呼ぶ土壌ができていたのです。
第二に、ネットメディアによるセンセーショナルな見出し付けと、SNS上での断片的な情報の拡散です。「竹内涼真 主演舞台が急遽中止に」という見出しだけが切り取られ、本文に記載された「緊急事態宣言による自治体の要請」という客観的事実が読み飛ばされた結果、あたかも主演俳優本人に重大な問題が発生したかのような誤認が広がってしまいました。
実際には、竹内涼真さんは開幕前の厳しい感染防止隔離期間を守り抜き、上演可能な回ではエネルギッシュなパフォーマンスを連日披露。体調不良で途中降板した事実は一度もありません。