スーパーの店頭で数ヶ月先の賞味期限が印字された豆腐を見かけて疑問に思ったことはないでしょうか。これには充填豆腐賞味期限長い理由として、製造工学上の明確な根拠があります。
通常の手造り豆腐は、固めた豆腐を水槽で冷やし、カットして水と一緒にパック詰めするため、製造過程で空気中の菌に触れるリスクをゼロにはできません。対して充填豆腐(充填絹ごし豆腐)は、冷やした豆乳と凝固剤をパックに直接隙間なく流し込んで完全密封した後に、パックごと加熱して凝固と同時に完全殺菌を行います。容器内に空気も水も残さず無菌状態を保てるため、保存料などの添加物を使わずに1〜2ヶ月以上の常温・冷蔵保存が可能となるのです。
一方、使い切れずに残ってしまった通常のカット豆腐を家庭で長持ちさせるためには、豆腐パック水替え毎日行う保存法が有効です。
清潔な密閉保存容器に豆腐を移し、豆腐全体が完全に浸るように水道水を注ぎます。水道水に含まれる微量の塩素が雑菌の繁殖を抑制するため、必ず毎日きれいな水に取り替えて冷蔵庫で保管してください。このひと手間により、開封後でも3日程度は良好な状態を維持できます。
さらに長期保存を狙うなら、豆腐冷凍保存方法が適しています。水気をしっかりと切り、使いやすい大きさにカットしてラップで密閉包装した上で冷凍用保存袋に入れます。約3〜4週間の保存が可能です。
冷凍すると豆腐内部の水分が氷結して「す」が入り、解凍後は高野豆腐のようなスポンジ状の弾力ある食感へと劇的に変化します。この特性を活かし、そぼろ肉の代用としてハンバーグに混ぜたり、煮汁をたっぷり吸わせる煮物料理に活用するのが料理の現場における定石です。