外敵に襲われた瞬間、自らの尾を切り離す「自切(じせつ)」というトカゲの生態は、生物学の観点からも長年研究されている。国立科学博物館などの研究機関によれば、切断された尾はしばらくの間激しく動き回り、天敵の注意を惹きつける「身代わり」の役割を果たしている。
切断面の血管は瞬時に収縮するため、出血は最小限に抑えられる。その後、幹細胞の働きによって新しい尾が再生するが、再生された尾には骨がなく、軟骨の管で支えられているため、元の尾とは完璧には同じではない。命を守るための究極の進化戦略が、この小さな身体に秘められているのだ。