『すずらん』の成功を語る上で欠かせないのが、少女時代の萌を演じた柊瑠美(後に『千と千尋の神隠し』で千尋役を務める)の存在だ。幼少期の萌が無邪気さと芯の強さで視聴者を惹きつけ、そのバトンを受け取る形で遠野なぎこ演じる青春期の萌が登場した。
このキャスティングのリレーは見事というほかない。柊瑠美が見せた健気な瞳の輝きが、遠野なぎこの憂いを帯びた情熱へとシームレスに引き継がれ、一人の女性が過酷な運命を背負って成長していく過程に圧倒的な説得力を生み出した。二人の若き女優の魂が響き合ったからこそ、萌というキャラクターは色褪せない伝説となった。