クローゼットを整理する際、一つの明確なベンチマークとなるのが「ミニマリストの服の数」です。各種ライフスタイル調査やインフルエンサーの実態データを集計すると、本格的なミニマリストが保有する衣類の総数は年間を通しておおむね20〜30着前後、ワンシーズンあたりでは8〜12着程度に収束しています。
これに対し、一般的な成人が保有する衣服の平均着数は約80〜120着とされています。つまりミニマリストは、平均的な保有量の約4分の1以下で日々のコーディネートを過不足なく循環させている計算になります。この適正量を維持するための強力なメソッドが「私服の制服化」です。
私服の制服化のコツは、スティーブ・ジョブズのように毎日完全に同じ単一の服を着ることではありません。平日のオンタイムと休日のオフタイムそれぞれに、お気に入りの「鉄板コーディネート」を3パターンずつ設定することから始めるのが現実的です。
色彩設計においては、ベースカラーを「ネイビー、ブラック、ホワイト、グレー、ベージュ」のいずれか2〜3色に絞り込みます。どのトップスとボトムスを適当に組み合わせても破綻しない配色ルールを確立することで、毎朝クローゼットの前で生じる「ディシジョン・ファティーグ(決断疲れ)」が完全に消失します。朝の貴重な時間を創出できるだけでなく、厳選された上質な服を繰り返し着倒すことで、結果的に身だしなみの洗練度も向上します。