一方で、睡眠医学のスペシャリストたちからは強い懸念のメッセージが発せられ続けている。脳科学や睡眠障害の研究者によれば、遺伝的に極端に短い睡眠で健康を維持できる「真のショートスリーパー」は全人口の数パーセント未満、あるいは数千人に1人という極めて稀な存在だという。彼らはDEC2などの特定遺伝子の変異を持っており、後天的なトレーニングで到達できる領域ではないというのが医学界の通説だ。
専門家は「短時間睡眠の訓練によって眠気を感じにくくなることはあっても、それは脳が慢性的な睡眠不足に麻痺している状態に過ぎない可能性がある」と指摘する。長期的な睡眠不足は、認知機能の低下や免疫力の衰え、生活習慣病のリスク増大と直結しているため、安易に堀氏の真似を試みるのは極めて危険であるとの批判は絶えない。