横浜馬車道ビルの歴史と見どころ|レトロ建築再生と相場の真相

横浜馬車道ビルの歴史と見どころ|レトロ建築再生と相場の真相

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馬車道エリアの魅力は、単一の建物にとどまらず、通り全体が「屋外建築博物館」として機能している点にあります。大津ビルから北へ歩を進めると、堂々たるコリント式列柱と壮麗なドーム冠頭を持つ神奈川県立歴史博物館(旧横浜正金銀行本店、1904年竣工、国指定重要文化財・史跡)が視界に飛び込んできます。妻木頼黄の手によるネオ・バロック様式の傑作であり、関東大震災の火災を生き延びた石造りの重厚さは圧巻の一言です。

さらに本町通りとの交差点に目を向けると、歴史的建造物保存の先駆的事例として知られる横浜アイランドタワーがそびえ立ちます。ここでは、1929年(昭和4年)に建てられた旧第一銀行横浜支店(一部解体・曳家・復元)の半円形トスカーナ式トスカナ列柱バルコニーが低層部に保存され、その背後に高さ119メートルの最新鋭タワーがドッキングしています。新旧の構造体が空中で対比を描く姿は、横浜が歩んできた都市開発の歴史そのものです。

これら一連の建造物は、経済産業省の近代化産業遺産や横浜市認定歴史的建造物に位置づけられており、週末には歴史ファンや若者によるレトロ建築巡りの定番ルートとなっています。点在する名建築が徒歩15分圏内に凝縮されているからこそ、歩行者の目線で都市の重層的な記憶を味わうことができます。

前田 葵
著者

前田 葵

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。