惜しまれつつ営業を終了した後、敷地を囲むように仮囲いが設置され、重機によるグリーンヒルホテル明石の解体工事が着手されました。駅徒歩数分という超一等地でありながら、明石公園の北側に近接する閑静な住環境を併せ持つこの土地が、次にどのように利活用されるのかは、不動産業界関係者のみならず地域住民の最大の関心事でした。
グリーンヒルホテル明石の現在に至るプロセスを追うと、解体後の広大な敷地は大手デベロッパーによる土地取得を経て、分譲マンションを核とした住宅主導の再開発用地として活用される方針が定まりました。明石市は前市長時代から推進されてきた独自の「子どもファースト」施策が功を奏し、近畿圏でも有数の人口増加・転入超過を続けてきた街です。そのため、駅近のファミリー向け優良住宅に対する需要は依然として極めて高く、ホテル再建よりも住宅開発に舵を切る経済的合理性が勝った形となります。
一部の住民の間では「商業施設や再び大型ホテルが誘致されるのではないか」という期待の声も囁かれていましたが、駅南側のパピオスあかしなどの既存施設との競合や、駅北口エリアの都市計画用途(住環境優先のエリア設計)を鑑みると、グリーンヒルホテル明石の再開発が定住人口を呼び込むレジデンス計画へと収斂したのは必然の流れであったと言えます。