大阪の名門・上宮高等学校で主将を務めていた時代、元木大介の人気はすでに社会現象の域に達していた。1989年の選抜高等学校野球大会(春のセンバツ)では、スラッガーとしてチームを牽引し準優勝。同年の夏の甲子園でも強烈な本塁打を放ち、甲子園通算6本塁打という圧巻の記録を打ち立てた。
端正な顔立ちと、少しやんちゃで堂々としたプレースタイル。打席に入るだけでスタンドが沸き、宿舎にはファンレターや贈り物が山のように届いた。まさに元祖・高校野球界のアイドルだった。だが、彼を単なる人気先行の選手と侮る者はいなかった。右にも左にも自在に長打を放つ天性のバッティング技術と、ここぞの好機で必ず打つ勝負勘は、全国の球児の中でも群を抜いていた。