捜索開始後、事態が大きく動いたのは男児が履いていた「靴」が発見された瞬間でした。しかし、この発見は事態の解決ではなく、むしろ捜査本部をさらに深い謎へと引き込むことになります。
一般的に、幼児が自力で歩行中に靴を脱ぎ捨てるケースでは、脱ぎ捨てられた場所の足場が不安定であったり、水辺や泥濘地に足を取られたりといった物理的な理由が存在します。しかし、京都の現場で靴が残されていた状況には、いくつかの極めて不自然な点が指摘されていました。
靴が発見された地点は、男児が普段立ち入る必然性の薄い場所でありながら、靴自体には激しい損傷や乱暴に脱ぎ捨てられた形跡が乏しかったと伝えられています。靴だけが残され、靴下や衣服の繊維、足跡などの追跡可能な痕跡が周囲から連続して見つからなかった点が、捜索班を大いに悩ませました。
「自ら靴を脱いで別の場所へ移動したのか」「何らかのアクシデントで脱落したのか」、あるいは「何者かが意図的に靴だけを現場に残して偽装を図ったのか」。この靴の発見場所と状態をめぐる検証は、現在に至るまで専門家や報道の間で議論が分かれる最大の核心部となっています。