経営危機で閉店しそうな百貨店はどこ?業界裏事情と生存戦略を追う

経営危機で閉店しそうな百貨店はどこ?業界裏事情と生存戦略を追う

経営危機で閉店しそうな百貨店はどこ?業界裏事情と生存戦略を追うの真相について、最新情報を基に徹底解説します。

大手百貨店グループの間でも、戦略の違いが命運を大きく分けている。激しい地殻変動の只中にあるのが、投資ファンド傘下で再建を進めるそごう・西武だ。西武池袋本店をはじめとする主力拠点への大規模な改装投下が進む一方で、地方・郊外店舗の精査と構造改革は容赦なく進行している。不採算店舗の撤収やフロア縮小は避けられない情勢だ。

対照的なのが三越伊勢丹ホールディングスである。同社は伊勢丹新宿本店や三越日本橋本店へのリソース集中を極限まで進め、ハイエンド層やインバウンド顧客に特化した高付加価値路線で過去最高益レベルの業績を叩き出した。高島屋も同様に、都心拠点のブランド力強化と「高島屋S・C」に代表される複合型商業施設への転換を図り、ショッピングセンター事業との融合で安定収益を確保する。さらに、大丸や松坂屋を擁するJ.フロント リテイリングは、PARCOとのシナジーや不動産開発事業へのシフトを鮮明にし、従来の「デパート」という枠組みからの脱却を急ぐ。

日本経済新聞の報道が指摘するように、大都市圏の巨大フラッグシップ店が富裕層インバウンド消費で潤う一方、地方店や郊外店は放置すれば赤字を垂れ流す構造から抜け出せない。この鮮明すぎる二極化が、百貨店業界の全体像を決定づけている。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。