動画編集者や配信者の間で広く使われている「ニャンちゅう GB素材」ですが、これらを利用する行為には複数の法律的リスクが直結しています。著作権法および不正競争防止法の観点から、具体的な違反項目を整理します。
第一に問われるのが「複製権(著作権法第21条)」および「公衆送信権(同法第23条)」の侵害です。元となる番組映像や公式画像を権利者の許諾なく切り抜き、動画に組み込んでYouTubeやX(旧Twitter)にアップロードする行為は、私的使用のための複製(第30条)の範囲を完全に逸脱します。
第二に、パペットの映像を切り抜いて別のアニメーションや実写映像と合成する行為は、著作者が持つ「同一性保持権(第20条)」を侵害する可能性が極めて高くなります。特に下ネタや過激なネットミーム、政治的・批判的文脈にニャンちゅうを当てはめる改変は、キャラクターのイメージを著しく損なう行為として、権利者側から厳しい法的措置を執られる対象となります。
さらに見過ごせないのが「声」の権利です。長年ニャンちゅうの声を担当してきた声優の津久井教生さん、そしてその魂を引き継いだ羽多野渉さんによる特徴的なセリフや独特の笑い声は、実演家の権利(著作隣接権)によって保護されています。近年問題視されている「切り抜き音声のサンプリング配布」や「AI音声学習によるボイスチェンジャー素材化」は、声優個人の権利およびパブリシティ権を明確に侵害する不法行為です。