「今年こそは毎日英語を勉強する」「毎朝6時に起きてランニングをする」。誰もが一度は夢見る抱負だが、行動科学の視点から見ると、これらは典型的な「挫折の罠」を含んでいる。人間の脳は本質的に変化を嫌う。現状維持を好むホメオスタシス(恒常性維持機能)が働くため、あまりに大きな変化を一気に起こそうとすると、無意識のうちに強烈な拒絶反応が起動するのだ。
心理学の研究によると、決意の直後に感じられる興奮状態は長続きしない。目標を立てた瞬間に脳内でドーパミンが放出され、まるで達成したかのような錯覚に陥る「偽りの希望症候群」も大きな阻害要因だ。具体的な行動手順や想定される障害への対策を欠いたまま情熱だけに頼ると、挫折率は急上昇する。9割の人が脱落するのは根気が足りないからではなく、脳の構造に適した設計図を描けていないからにほかならない。