宮本亜門に関する言説の中には、メディアの断片的な情報によって生まれた誤解がいくつか存在します。
最も典型的な誤解は、「常に陽気でポジティブな天才肌」というイメージです。テレビ番組で見せる屈託のない笑顔や明るい語り口から、何不自由なく成功を収めてきた人物と思われがちですが、実態は全く異なります。
前述の通り、十代での深刻な鬱と引きこもり、ダンサー生命を奪った大事故、そしてがん宣告という、幾度もの「人生の強制終了」に直面してきました。彼の放つポジティブなエネルギーは、生まれつきの楽天性ではなく、深い絶望の底を知っているからこそ生み出される「能動的な希望」なのです。