「またずれ荘」という、壁の薄いアパートで繰り広げられた野原家の一時的な共同生活。その中でひときわ異彩を放っていたのが四郎だ。東京大学(アニメでは東京カスカベ大学など諸説あり)を目指して三浪(最終的に四浪)していた彼は、お世辞にも「優秀な受験生」とは言えなかった。しかし、2026年の今、この泥臭い生き方が若者の心を掴んで離さない。
タイパ(タイムパフォーマンス)やコスパが叫ばれ、無駄を徹底的に排除する現代社会。その対極にいるのが、何度も不合格通知を受け取りながらも、野原家から餃子を分けてもらい、マイペースに机に向かい続けた四郎だ。彼の無駄だらけに見える時間が、今のタイパ至上主義に対するアンチテーゼとして機能している。