「免許は持っているが、10年間一度もハンドルを握っていない」というペーパードライバーの悩みも根深い。履歴書に書くべきか否か。結論から言えば、取得している以上は記載して構わない。ただし、運転業務が必須のポジションに応募する場合は、備考欄や自己PR欄で「現在はペーパードライバーであるが、入社に向けて講習を受講中である」といった実情を付記するのが誠実な対応だ。
厚生労働省のガイドラインが示す公正な採用選考の観点からも、業務に直接関係のないプライベートな違反歴まで履歴書で事細かに自己申告する法定義務はない。しかし、運送業や役員送迎、ルートセールスなど、運転そのものが職務の中核をなす職種では話が別だ。過去の重大な交通違反や現在進行形の免許停止処分(免停)を隠して応募し、入社後に発覚した場合、経歴詐称や重大な契約違反として懲戒処分の対象になり得る。
企業のコンプライアンス管理は年々厳格化している。安全運転記録証明書(SDカード)の提出を義務付ける企業も増えており、虚偽の申告は遅かれ早かれ露呈する。リスクを最小限に抑える唯一の道は、自身の免許状態を包み隠さず正確に伝える姿勢だ。