永野が同業者やお笑い界のトップランナーたちから「天才」と称される理由は、単なる瞬発的な笑いのセンスではなく、物事の構造を暴くメタ認知能力の高さにあります。
千原ジュニアや有吉弘行、東野幸治といった百戦錬磨のベテラン芸人たちが、早くから永野の才能を高く評価していました。彼らが口を揃えるのは、「永野は狂人のふりをした超一級の批評家である」という点です。
特に音楽と映画に対する情熱は並大抵ではありません。ニルヴァーナ、ダイナソーJr.、ソニック・ユースなどのグランジやオルタナティブ・ロック、さらには1970年代のニューシネマから現代の単館系映画に至るまで、カルチャーの文脈を深く理解しています。単に「好き」と語るのではなく、「その作品が当時の社会にどのような反逆をもたらしたか」「現代の商業主義とどう対峙しているか」を芸人特有の言葉遣いで分かりやすく言語化する能力は、専門の音楽評論家や映画ライターすら舌を巻くレベルです。