試合が動きかけたのは5回裏のパドレスの攻撃だ。先頭打者が粘って出塁すると、ベンチは即座にヒットエンドランを指示。しかし、ブルワーズのバッテリーはこれを見抜き、外角へ外すウエストボールを要求した。一見すると絶体絶命の走塁死に思えた瞬間、ランナーの見事なディレイ・スライディングと相手遊撃手のタッチが交錯する。
審判の判定はアウト。パドレスのマイク・シルト監督は即座にチャレンジを要求した。数分間に及ぶビデオ検証の末、判定は覆りセーフに。このわずか数センチの差が、試合全体の流れを大きく引き寄せることとなった。続く打者の適時打によりパドレスが喉から手が出るほど欲しかった先制点を奪い取る。ベンチの勇気ある決断と、選手の執念の走塁が実を結んだ瞬間だった。