所持人記入欄の廃止によって、国内の日常生活において最も大きな影響を受けたのが「公的な本人確認書類(身元確認書類)」としての扱いです。
従来のパスポートは、顔写真ページと手書きの所持人記入欄(住所記載)がセットになっていることで、運転免許証やマイナンバーカードと同様に「1点のみで氏名・生年月日・現住所を確認できる書類」として銀行の口座開設や携帯電話の契約、不動産契約などに広く利用されてきました。
しかし、2026年旅券以降のパスポートには公的な住所記載が存在しないため、犯罪収益移転防止法に基づく取引においてパスポート単体での住所確認が不可能となりました。現在、最新パスポートを本人確認に用いる場合は、発行日から6か月以内の住民票の写しや公共料金の領収書といった「現住所が印字された補足書類」の提示が原則として求められます。