ロットという概念のルーツを辿ると、東京・三田の地に突き当たる。創業者である山田拓美氏が手がけた「ラーメン二郎」は、かつて慶應義塾大学の目と鼻の先で腹を空かせた学生たちの胃袋を満たし続けてきた。安くて圧倒的なボリューム、そして一度食べたら忘れられない中毒的な味わい。腹を空かせた運動部員や学生たちがこぞって通い詰め、短時間で効率よく食べるための暗黙のルールが店主と客の間に自然と形成されていった。
この三田本店で培われた独特の空気感こそが、現在の二郎系ラーメンの原点だ。店内の一体感とスピード感は、学生街の熱気とともに受け継がれ、今や全国各地のインスパイア店へと伝播していったのである。