Q1:染色体とDNAの違いを子どもや初心者に一番簡単に教えるフレーズは?
A1:「DNAは文字が書かれた紙(素材)で、染色体はそれを何千回もきれいに折りたたんで棚にしまった本」と説明するのが最適です。物質そのもの(DNA)と、それをコンパクトにまとめた荷姿(染色体)の違いとして捉えさせるとスムーズに伝わります。
Q2:DNA複製のメカニズムでコピーミス(突然変異)が起きないのはなぜ?
A2:実はコピーミスは一定の割合で発生しています。ヒトの細胞でも1回の分裂につき誤りが生じますが、DNAポリメラーゼ自身が持つ「校正機能(プルーフリーディング)」や、細胞内の各種修復酵素がエラー箇所を即座に見つけて切り貼り修正します。この修復機構をすり抜けたわずかな変異が、進化の原動力になったり病気の原因になったりします。
Q3:染色体の数がヒト(46本)と他の動物で違うのはなぜ?数が多いほど高等?
A3:染色体の本数と生物の知能や複雑さ(高等さ)には一切関係がありません。チンパンジーは48本、イヌは78本、身近な野菜であるトマトは24本、コイ(魚類)は約100本もの染色体を持っています。進化の過程で染色体が融合したり分裂したりした結果であり、収納する「本の冊数」が異なるだけで、生物の優劣を示す指標ではありません。
Q4:常染色体と性染色体の異常では、どちらのほうが症状が重くなりやすい?
A4:一般的には常染色体の異常のほうが重篤になりやすいとされています。常染色体には生命維持に不可欠な多数の遺伝子が高密度で座乗しているため、トリソミーの多くは胎児期に自然流産に至ります。一方、性染色体は余剰なX染色体を不活性化する仕組み(ライオニゼーション)などが存在するため、ターナー症候群(XO)やクラインフェルター症候群(XXY)のように出生・生存できるケースが多くなります。