現代のポップスは、ボーカルのピッチ補正や緻密に計算された打ち込みサウンドが主流だ。しかし、この曲に流れるのは泥臭いまでの人間力である。
北島三郎の唸るような低音と、天を突き抜けるような高音のダイナミックレンジ。ヘッドホンで聴くと、まるで荒波のしぶきが顔にかかるような臨場感があるという。
「今の音楽にはない、声の『圧』がすごい」と、都内の大学に通う21歳の男子学生は語る。「スマホのスピーカーから流れてきても、一瞬で空気が変わる。オートチューン(音程補正)まみれの曲に慣れた耳には、むしろこれが一番新鮮でロックに聴こえる」