インターネット上の掲示板やSNSでは、山谷祥生に対して「繊細で儚い少年、あるいは悲劇のキャラクターを演じる声優」というイメージが先行して語られるケースが散見されます。
しかし、実際の出演歴を詳細に分析すると、この認識は彼の一側面に過ぎないことが明白になります。
確かに『一週間フレンズ。』や『呪術廻戦』での印象は強烈であり、傷つきやすい少年の内面を描く力は突出しています。しかし、『チア男子!!』(花咲薫 役)で見せたプライドが高くも仲間想いな青年像や、『盾の勇者の成り上がり』(川澄樹 役)での自己顕示欲に囚われた「弓の勇者」など、人間のエゴや傲慢さ、歪んだ正義感をあぶり出す役柄においても極めて高い解像度の芝居を見せています。
音響監督や演出家からの評価においても、「現場でのディレクションに対する適応力が極めて高く、キャラクターの影と光の配分を直感的に掴むクレバーさがある」と評されており、決して「儚い役専門」の枠に収まる役者ではありません。透明感のある基本声質を持ちながらも、それを武器に多様な人格へと接続できる柔軟性こそが、山谷祥生の真価と言えます。