iPhoneユーザーが月撮影で最も陥りやすい罠が、暗所を検知して自動で作動する「ナイトモード」です。ナイトモードは複数秒かけて光を蓄積合成する機能であるため、強烈な光を放つ月を撮影すると確実に白飛びを悪化させます。iPhoneで月を美しく撮るための基本ステップは以下の通りです。
まずはカメラアプリを起動し、画面左上(または詳細設定バー)に表示される黄色いナイトモードのアイコンをタップして「オフ」に切り替えます。次に、端末が備える最大の「光学ズーム倍率(望遠レンズ)」を選択します。例えば3倍や5倍の望遠レンズを搭載したモデルであれば、デジタルズームを過剰にかける前の基準倍率に合わせます。
続いて、画面上の月を長押しして「AE/AFロック(自動露出・ピント固定)」を発動させます。フォーカス枠の横に表示される「太陽マーク(露出スライダー)」を、指で画面下方向へ限界までスワイプしてください。露出を極限まで下げることで、周囲の夜空は完全な漆黒へと沈み、それまで白く潰れていた月の表面から海やクレーターの濃淡が浮かび上がってきます。
さらにクレーターを精細に捉えたい場合は、動画モードの活用も有効です。4K解像度・60fps設定でビデオ撮影を開始し、同様に露出を下げた状態で録画中に画面右下に現れる白いシャッターボタン(静止画キャプチャ)を押すことで、手ブレ補正を強力に効かせながらシャープな静止画を切り出す裏ワザが存在します。