赤ちゃんの口の震えは病気?原因と痙攣の見分け方を小児科医視点で解説

赤ちゃんの口の震えは病気?原因と痙攣の見分け方を小児科医視点で解説

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保護者が最も恐れるのは、口元の震えが「てんかん」や「脳障害」の初期症状ではないかという点です。小児神経専門医が現場で行うトリアージ(緊急度判定)では、生理的振戦(ジッタネス)と病的痙攣の間には明確な挙動の差異が存在します。

決定的な見分け方は、「震えている部位を手で優しく押さえたときに止まるかどうか」です。ジッタネスであれば、震えている下唇や顎、手足を大人の指先でそっとホールドすると、神経の反射が抑えられてピタリと震えが止まります。一方で、てんかん発作などの病的痙攣の場合、脳内で異常な電気放電が続いているため、外から手で押さえても震えが止まらず、筋肉の硬直や規則的なピクつき(間代性痙攣)が手掌越しに伝わり続けます。

項目生理的振戦(ジッタネス)病的な痙攣(けいれん)・てんかん発作観察時の最重要チェックポイント手で触れたときの反応指でそっと触れるとピタリと止まる押さえても振動が止まらない下唇や顎を指の腹で軽くホールドして確認する視線・表情の変化視線が合う、いつも通りの表情眼球が上や左右に偏る、白目を剥く、無表情名前を呼んだりあやした際に反応があるか持続時間と頻度数秒〜十数秒程度で自然に収まる数分以上持続、または規則的に反復する時計を見て秒単位で発作の持続を計測する全身の皮膚色・呼吸血色良好、ピンク色、正常な呼吸チアノーゼ(唇や顔が青紫)、呼吸停止酸欠兆候の有無は緊急救急搬送の絶対基準発生のきっかけ(誘因)音、光、急な体勢変更、啼泣後何の前触れもなく突然発症することが多い刺激に対する過敏反応か自発的発症か

万が一、乳児期にてんかん(例えばウエスト症候群や大田原症候群など)が発症する場合、赤ちゃんにてんかんの初期症状として現れるのは、口の細かなプルプル単独ではなく、両手をビクッと挙上させてお辞儀のように頭を前屈させる動作(点頭発作)が数秒おきに反復するパターンが典型です。口元の小刻みな震えだけで、意識がはっきりしており母乳やミルクを力強く飲むのであれば、緊急性の高い痙攣である可能性は極めて低いと判断されます。

中島 亮太
著者

中島 亮太

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。