患者が最も恐怖を感じるのが「手術中の痛み」です。実際の治療現場では、手術前に局所麻酔薬(ベノキシールなどの点眼麻酔)をしっかりと投与します。そのため、角膜表面に接触レンズを乗せる際の異物感や鋭い刺痛は遮断されます。
ただし、網膜の深部や毛様体神経に近い領域を照射する際、「目の奥をズーンと押されるような鈍痛」や「頭に響くような重い感覚」を訴えるケースは珍しくありません。痛みの度合いには明確な個人差があり、照射するレーザーの種類や発数、病変の部位によって異なります。
臨床現場のレポートや体験談によると、網膜裂孔の単発照射(100〜200発程度)であれば「輪ゴムで軽く弾かれる程度」「眩しさに耐えている間に終わった」という声が多い一方、糖尿病網膜症の汎網膜光凝固術のように広範囲へ数千発を数回に分けて照射する場合は、後半になるにつれて重い痛みが蓄積しやすい傾向があります。
外来での網膜光凝固術の手術時間は通常10分〜20分程度で終了し、入院の必要がない日帰り治療が標準です。痛みに極端に弱い方や恐怖心が強い場合は、レーザーの出力を調整したり照射ペースを緩めたりすることが可能なため、我慢せずに術者へ伝えることが推奨されます。