家族写真を独特のコスプレやユーモアたっぷりのシチュエーションで撮影し、映画『浅田家!』のモデルにもなった写真家・浅田政志氏の存在も、このブームを読み解く上で欠かせない。彼が提示した「家族でふざけることの素晴らしさ」は、現在のコメディ写真の潮流と深く響き合っている。
被写体と撮影者が一緒に笑いながら作り上げる表現空間において、ユーモアアートは最高のコミュニケーションツールとなる。シニア世代が自ら体を張り、家族や仲間と一緒になっておもしろい企画を練る過程そのものが、かけがえのない思い出でありアートなのだ。被写体本人の溢れんばかりの楽しさが画面越しに伝わってくるからこそ、受け手である私たちも素直に笑顔になれる。