劇中で描かれるバイクのディテールは、メカニックファンをも唸らせる完成度を誇る。世界中で累計生産台数1億台を突破し、本田技研工業が世界に誇るベストセラー・ホンダ・スーパーカブ50。その頑丈さ、驚異的な燃費性能、そして誰でも扱いやすい操作性が、作中では単なるスペックとしてではなく、小熊の足となり生きる糧となる相棒として活写される。
オイル交換のやり方に苦戦し、雨の日の走行に怯え、ガス欠の恐怖と戦う。一般的な乗り物アニメが省きがちな「日常の泥臭いメンテナンス」や「トラブル」を隠さず丁寧に描くことで、視聴者は小熊とともにカブの仕組みを学び、その信頼性を実感していく。機械への愛着とは、トラブルを一つずつ乗り越えた時間に比例するという真理を、この作品は見事に表現している。