彼女の人生を語る上で欠かせないのが、2026年に旅立った映画監督の夫・吉田喜重との強い絆だ。二人は公私ともに最高のパートナーであり、互いの美学を尊重し合う同志だった。
半世紀以上にわたって連添った最愛のパートナーを亡くした喪失感は計り知れない。しかし、彼女は悲しみに暮れるだけでなく、夫婦で手掛けた作品群や残されたフィルムの中に夫の息吹を感じながら、前を向いて日々の生活を丁寧に営んでいる。自宅の書斎や居間には、二人で歩んだ思い出の写真やロケ先での記憶が大切に飾られており、今も夫への愛と敬意が薄れることはない。