自己愛的な傾向が強い人物が多用する言葉には、明確な共通項が存在する。その筆頭が「お前のためを思ってアドバイスしている」というフレーズだ。一見すると親切心や指導のように聞こえるが、その本質は「批判を受け付けない絶対的な優位性の確保」に他ならない。「指導」という大義名分を盾にすることで、相手の反論を「恩知らず」「素直さの欠如」として封じ込める。
さらに警戒すべきは、相手の記憶や知覚を操作しようとするガスライティングの手口だ。「そんなことは言っていない」「お前の思い込みだ」「被害妄想が激しい」と執拗に繰り返すことで、被害者に「自分の記憶や判断がおかしいのではないか」と自己不信を植え付ける。これにより、ターゲットは自信を喪失し、加害者の意見に依存せざるを得ない状況へと追い込まれていく。
また、日常的にマウントをとる人の心理を分析すると、根底にあるのは「ありのままの自分には価値がない」という強烈な無価値感と劣等感である。彼らは他者を一段低く置くことでしか自己の存在価値を確認できない。そのため、「私がいなければ何もできない」「普通はこう考える」といったフレーズを用いて、相手の自律性を削ぎ落とそうとする。