キッサコと薬師寺寛邦が切り拓いた道は、単なる一過性のブームでは終わらない。彼らが成し遂げたのは、古びた教義として棚上げされかけていた東洋の叡智を、誰もがポケットに入れて持ち歩けるモダンなアートフォームへと昇華させたことだ。
中国、台湾、シンガポールをはじめとするアジア各地での大規模なライブツアーでは、数千人の観客が国籍や世代を越えて両手を合わせ、共に声を重ねる。そこにあるのは排他性とは無縁の、純粋な音楽体験としての調和だ。騒々しい日常の中でふと立ち止まり、自分の呼吸に意識を戻したいとき、スマートフォンの再生ボタンを押すだけで本堂の静けさが広がる。祈りと音楽が溶け合ったその響きは、これからも境界線のない世界で、疲れた魂を抱きとめ続けていくはずだ。 (出典: キッサコ 般若 心 経(Yahoo!ニュース))
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