モルタルとセメントの決定的な違い|強度・配合・用途をプロが徹底解説

モルタルとセメントの決定的な違い|強度・配合・用途をプロが徹底解説

モルタルとセメントの決定的な違い|強度・配合・用途をプロが徹底解説の全体像を詳しく解説してご紹介します。

建築資材を正しく選定する第一歩は、それぞれの素材が持つ「役割」と「構成要素」を化学的・物理的アプローチから把握することです。

まず基礎となるセメント(一般的には普通ポルトランドセメント)は、石灰石や粘土、珪石、酸化鉄粉などを高温で焼成し、石膏を加えて微粉末化した灰色の粉体です。セメント自体は水と化学反応(水和反応)を起こして硬化する性質を持ちますが、水だけで練り上げると硬化収縮が極めて激しく、乾燥とともに無数のクラック(ひび割れ)が発生して強度が保てません。

そこでセメントに「細骨材」と呼ばれる川砂や山砂を混ぜ合わせ、水で練り上げた材料がモルタルです。砂の粒子が骨格の役割を果たし、セメントペーストの急激な収縮を抑え込みます。滑らかなペースト状で伸びが良いため、コテを使った左官工事やレンガ・ブロックの目地充填に適した物性を持ちます。

さらにモルタルへ「粗骨材」である砕石や砂利をブレンドしたものがコンクリートです。大きな骨材同士ががっちりと噛み合い、莫大な圧縮力に耐えうる強靭な構造体を作り出します。大規模な建築現場では、工場で調合された生コンクリートがミキサー車で運搬され、住宅の基礎工事や擁壁工事に投入されています。

山下 哲也
著者

山下 哲也

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。